晴れて、研究職に就職できたら、気になるのは「異動」について。ずっと研究者でいれるのか?希望の勤務地に永住できるのか?そんなことが気になっている人も多いと思います。
この記事では、化学メーカーで研究員をやっている私が、研究員の「異動事情」について紹介します。
【結論】基本的にある!
最初に結論を述べると、次のようになります。
研究員にも「異動」はある
研究員にも異動は普通にあります。就職したらずっと研究職でいたい人、一つの場所に永住を希望する人にとっては残念な事実ですよね。
では、どんな「異動」があるのか?異動のタイミングはどのような時か?これらについて、次以降で具体的に解説していきます。
「異動」のタイミングは?
まずは、「異動」のタイミングについて解説していきます。「異動」をするタイミングは次のような場合が主になります。
- 研究テーマが終了した時
- 他部署で人が足りなくなったとき
- 注力事業を強化するとき
- 他の経験を積ませたいとき
- 自分で希望した時
研究テーマが終了した時
自分が担当する研究テーマが終了したときは、異動を命じられる場合が多いです。仕事がなくなるわけなので、当然の話です。このケースで、異動することが最も多いです。
異動を回避したい人は、担当するテーマを上手く推進し、研究テーマが終了しないようにする必要があります。
他部署で人が足りなくなったとき
他の部署で、人員の欠員が出た場合に、補填のために異動することになる場合もあります。例えば、他の部署で、出産や病気などで欠員が出た場合です。
その部署が回らなくならないように、人員の多い部署から、その部署への異動がなされる場合があります。
注力事業を強化するとき
会社によっては、今後のシェアを拡大してきたい事業領域というものがあります。会社として、この事業領域を更に強化するといった方針が決まった場合には、その注力事業の関連部署に多くの人員が異動することになります。
他の経験を積ませたいとき
優秀な人の場合、研究以外の部署での経験を積ませて、ゆくゆくは会社を背負って立つ人材に育てたい!と上層部が考える場合があります。
そんな優秀な人は、経験のために異動を命じられる場合があります。
自分で希望した時
今の部署の仕事がイヤ、人間関係が良くない、または、他の仕事をしたい、といった理由で、自分から異動を申し出る場合もあります。
1度きりの人生なので、自分の望む環境で望む仕事をした方が絶対良いです。そのため、このような制度が利用できる場合は、積極的に利用しましょう。周りの人の顔色をうかがう必要はありません。
研究関連の部署間での異動?研究以外の異動?
研究職に就くことができれば、ずっと研究職でいれるのでしょうか?それとも、研究以外の部署に異動させられることもあるのでしょうか?その答えは次のようになります。
研究と関係ない部署への異動も普通にある!
ずっと研究者でいたいと考える人にとっては、悲しい現実ですよね?ですが、安心してください。なぜなら、研究職で身に付けた知識は、他の部署でも確実に活きるからです。
例えば、研究の部署から営業の部署に異動になったとしても、研究の部署で身に付けた製品の知識は必ず役に立ちます。というより、ずっと営業だけを行ってきた人より、化学的な目線からの知識も持ち合わせているため、有利に仕事をこなせる場合すらあります。
同様に、研究の部署から製造の部署に異動になったとしても、化学的なメカニズムが理解できているため、製造時に気を付けるべき点などがわかり、製造の人よりも有利に働くことができたりします。
そのため、他部署に異動になったとしても、落ち込む必要は全くありません。
引っ越しを伴うような勤務地の異動は?
「研究職にも異動があることはわかった。では、引っ越しを伴うような異動もあるの?」と気になっている人もいると思います。最後に、研究職には引っ越しを伴うような異動はあるのかを解説します。
勤務地の「異動」は会社による!
あいまいな答えで申し訳ありません。ただ、私はいくつかの化学メーカーで働いてきましたが、「異動」についての考え方は、本当に会社によって、まちまちです。
最初の会社では、「引っ越しを伴う異動」が頻繁で、2~3年おきに異動を命じられ、頻繁に引っ越ししている人がザラにいました。
一方、2つ目に勤めた会社では、「引っ越しを伴う異動」がほとんどなく、同一の事業所内での異動が主でした。
そのため、この点が気になる人は、その会社の人に事前に質問してみるのが確実でしょう。「引っ越しを伴う異動」は、人生を左右することにもなり得るので、遠慮せず、聞いておきましょう。
研究員の「異動」のまとめ
この記事では、「研究職の異動事情」についてまとめました。結論としては、次のようになります。
- 研究職にも「異動」はある
- 他部署への「異動」もある
- 引っ越しが必要かは会社による
研究職にも「異動」はあるものの、必ずしもネガティブなことではありません。研究職に従事していても、他のことがやりたくなる場合もあります。
今現在は、研究職に憧れを抱いている人・就職したい人でも、この記事の内容を頭に入れて、就職・転職活動に挑むべきだと思います。健闘を祈ります。
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