人は「睡眠」に人生の1/3を費やします。
また、「睡眠」は、人の健康・人生に大きな影響を与えます。
そんな重要な「睡眠」だからこそ、理屈をしっかり理解して、質をあげていくべきだと思います。
しかし、「睡眠」に関して次のような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?
仕事が忙しくて、睡眠時間が十分とれていない。おかげで朝すっきり起きれない・・・。
寝つきが悪くて、睡眠の質も低い気がする・・・。
こんな悩みを抱える人は、「スタンフォード式 最高の睡眠」を読むことをおすすめします。
「スタンフォード式 最高の睡眠」は、「睡眠の理論」を基礎から解説してくれ、「質の高い睡眠をとる方法」を教えてくれます。
著者の西野先生は、名門スタンフォード大学で30年近く、睡眠に関する研究をしている「睡眠エキスパート」です!
長年「睡眠」を研究してきたエキスパートが、「睡眠」を解説してくれるので、信頼感は抜群です。
「睡眠に関する悩みがある人」や「睡眠について勉強したい人」は、これ1冊を読んでおけば、大体のことは網羅できると思います。
「睡眠」に関する悩みが少しでもある方は、本書を読んでみることを強くおススメします!
この記事では、「スタンフォード式 最高の睡眠」の要約や書評を紹介します。
活字を読むのが苦手な方向けに、マンガ版もあります。
- 睡眠時間の不足を補うことができる
- 朝すっきり起きれるようになる
- 寝つきが良くなる
睡眠の役割
まず、初めに睡眠の役割を説明しておきます。
睡眠の役割は、主に下記の5つです。
- 脳と体の休息
- 記憶の整理と定着
- ホルモンバランスの調整
- 免疫力の向上
- 脳の老廃物の除去
睡眠には体や脳を健康に保つ機能が満載ですね!
逆に言うと、睡眠がおろそかになると、脳や体は疲れ切り、昨日の出来事は忘れてしまい、ホルモンバランスは崩れ、病気になり、脳は大ダメージ、という最悪の状態になります。
仕事や勉強をバリバリやることは不可能で、どんなに一生懸命働いても成果が出ず、とても幸せにはなれなません。
睡眠をおろそかにすると、心身が最悪な状態になり、不幸せになってしまいます。
このことからも、どんなに睡眠が大事かがわかります。
睡眠のメカニズム
睡眠のメカニズムは、解明されていないことも多く、かなり複雑なので簡単に説明します。睡眠には大きく分けて、次の2種類があります。
- ノンレム睡眠(深い睡眠)
- レム睡眠(浅い睡眠)
「ノンレム睡眠」は、入眠から最初の90分にわたって現れる「深い眠り」です。
その後、「レム睡眠」と呼ばれる「浅い眠り」が短時間現れます。
睡眠は、この「ノンレム睡眠」→「レム睡眠」というサイクルを繰り返して行われます。
そして重要なことは、1周期目の「ノンレム睡眠」が最も深い睡眠となり、第二周期以降は、睡眠の深さが徐々に浅くなってくということです。
つまり、最初の90分間の「ノンレム睡眠」は睡眠全体の中で最も深い眠りであるということです。
「黄金の90分」
上で説明したように、最初の90分間のノンレム睡眠は、睡眠全体の中で最も深い眠りです。
そのため、睡眠の質を向上するためには「最初のノンレム睡眠をどれだけ深くできるかが鍵となります。
著者は、この最初のノンレム睡眠を「黄金の90分」と称しています。
「黄金の90分間」にぐっすり眠ることができたら、睡眠の質も大きく向上します。
逆に、何時間寝ようが最初の90分が崩れれば残りも総崩れになってしまうと述べています。
そのくらい最初の90分が大事なんですね。
「黄金の90分」にぐっすり眠るために
「黄金の90分間」にぐっすり眠ることができたら、睡眠の質も大きく向上します。
「黄金の90分間」にぐっすり眠るためには、「スムーズな入眠」が重要です。
スムーズに入眠することが大切!!
ベッドに入っても、すぐに寝付けないという人は、睡眠の質が低い可能性が高いです。
では、「スムーズに入眠する」のためには、どうしたら良いでしょうか?
「スムーズな入眠」のため、次の2つが大切です。
- 体温のスイッチのオフ
- 脳のスイッチのオフ
体温のスイッチのオフ
人間の体は、昼間に「皮膚温度」(皮膚表面の温度)が低く、「深部体温」(体の芯の温度)が高くなっており、この時、人は覚醒した状態です。
逆に、夜に「皮膚温度」が高く、「深部体温」が低くなっており、この時、人は眠くなります。
健康な人は、入眠前になると手足が温かくなります。
それは、体が「皮膚温度」が上げて皮膚表面から熱を放散し、深部体温を下げ、眠る準備をしているためです。
眠くなる時は、「皮膚温度」と「深部温度」の差は2℃以下に縮まっています。
スムーズに入眠するには、「深部体温」と「皮膚温度」の差が縮まらせることがカギです。
深部体温と表面温度の差が縮み、次の点が大切です。
- 寝る前に皮膚温度を上げ、熱放散させ、体温を下げる
- 睡眠中(特に最初の90分中)は、体温を下げた状態を維持し、眠りの質を上げる
- 朝が近づくにつれ、体温を上げて覚醒させる
これを効率よく行う具体的な方法は、本書にたくさん記載されていますので、是非ご一読ください。
一例をあげると、入眠の90分前に入浴を済ませることです。
これを実践してみたところ、ばっちり快適に入眠できるようになりました。寝つきの悪い方は、是非本書をお読みの上、試してください。
本書とは別のところで調べたことによると、冬場に電気毛布やエアコンで温かくして眠る方も多いと思いますが、睡眠中に体を温め過ぎると、熱放散が上手くいかず、睡眠の質が下がります。
そうならないように、タイマー機能で、電気毛布やエアコンのスイッチをオフにする、または、弱いレベルに切り替わるようにして、睡眠中に体を温め過ぎないようにしましょう。
脳のスイッチの切り方
- モノトナス(単調な状態)にする
モノトナス(単調な状態)とは、「余計なことを考えない状態で、ベットで横になる」ことを指します。
モノトナス(単調な状態)作りだすためには、「いつも通りのベッド」で「いつも通りの時間」に「いつも通りのパジャマを着て」「いつも通りの照明と室温でベットに入る」ことが大切です。
また、音楽を聴きながら眠る人も多いと思いますが、モノトナスを作りだすには、単調な曲を選ぶことが有効です。
すっきりと起きるために
ここまでは、スムーズに入眠する方法を述べてきましたが、ここからは「すっきりと目覚めるために必要なこと」について述べていきます。
「すっきりと目覚めるために必要なこと」は次の2点です。
- 目覚ましは、2種類の時間に設定する
- 朝日(太陽の光)を浴びる
目覚ましは、2種類の時間に設定する
すっきりとした朝を迎えるためには、浅い睡眠、つまり、レム睡眠時に起きることが大事です。
本書では、具体的な方法論として、「起床時間の20分前と、起床時刻の2つの時刻にアラームを設定する」ことが勧められています。
この方法が効果的な理由は、本書に譲りますが、この方法は、本当に効果テキメンです!
元々、私は朝起きることが苦手でしたが、この方法を試したところ、今までより苦労なく起きれるようになりました。
朝が苦手という人は、ぜひお試しください。
朝日(太陽の光)を浴びる
人間にはメラトニンという眠気を誘うホルモンがあり、朝の光を浴びることで、メラトニンの分泌が抑えられ、覚醒します。
また、朝の光を浴びておくことで、夜に再度メラトニンの分泌が促されるようになり、夜いつもの時間に眠くなります。
このため、朝の光を浴びることは必須となります。
「スタンフォード式 最高の睡眠」のまとめ
「睡眠」は人生の1/3を費やし、人の心身の健康を司るとても重要なものです。
そんな重要な「睡眠」だからこそ、理屈をしっかり理解して、質をあげていくべきだと思います。
「睡眠」の質を上げることは「人生を豊かさ」に繋がります。
「スタンフォード式 最高の睡眠」を読むことで、「睡眠の理論」がしっかり理解でき、「睡眠の質」も向上できることは間違いありません。
「睡眠」に関する書籍は、数多く出版されており、たくさんの本を読んできましたが、「スタンフォード式 最高の睡眠」が最もわかりやすく、説得力があり、「睡眠の質」を上げてくれる本だと感じています。
私は、多くの本を読んでいますが、読んでよかった本ランキング ベスト5に確実に入る良書です。
「睡眠」に関して、悩みや関心がある人は、「スタンフォード式 最高の睡眠」を最初の1冊として読んでおくことをおススメします。
- 「睡眠」について基礎から解説
- 睡眠は「最初の90分間」が重要
- 「最初の90分間」を最高の状態にする方法が満載
- すっきりと起床できるようになる方法も満載
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