【マクマリー有機化学】概要・難易度・使い方・到達レベルを紹介!

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化学

大学に入学し、有機化学の勉強をはじめようと考えている人も多いと思います。

そのような人の中には、次のような、悩みを抱えている人も多いと思います。

将来的に有機化学の研究室に入る予定!

でも、今は、そこまで有機化学を一生懸命勉強してはいない・・・。

将来、有機化学を専攻しても、やっていけるような「初歩からそれなりのレベルの有機化学」を網羅的に学習できる教科書を探しています!

仕事で有機化学の実験を行わなければいけなくなった・・・。有機化学は全然勉強してこなかったけど、勉強しなくちゃ!

有機化学初心者でも勉強できて、ギリギリ研究や実験をできるようくらいの実力が身につく最適な教科書って何だろう?

このような悩みを抱えている人には、「マクマリー有機化学」をおすすめします

「マクマリー有機化学」は、大学レベルの有機化学を初歩からわかりやすく解説してくれる教科書です。

有機化学を全く勉強したことがない人に、最もおすすめできる教科書です。

「マクマリー有機化学」は基本を、初歩からしっかり学べる上に、しっかりマスターすれば、研究室に入ってからもやっていける実力が身につきます。

この記事では「将来有機化学の研究室を候補に入れている人」「自分で研究を行うために、最低限の有機化学の知識を身につけたい人」に向けて、「マクマリー有機化学」の特徴や使い方などを紹介します。

その他のおすすめの大学の有機化学の教科書・ルートは次の記事で詳細を解説していますので、合わせてご覧ください。

「マクマリー有機化学」の概要

「マクマリー有機化学」には様々な長所がありますが、中でも大きな特徴としては、次のことが挙げられます。

  • 「有機化学」を基本から一通り学ぶのに最適
  • 理解しやす解説
  • 短期間で有機化学を一通り網羅できる

「マクマリー有機化学」は、有機化学初心者が基本を一通り学ぶのに最適な教科書です。

「マクマリー有機化学」の難易度は「超基礎~標準」レベルです。

「マクマリー有機化学」は(上)(中)(下)の3冊から成る有機化学の教科書で、この3冊をしっかり学ぶことで、有機化学基本を一通り学ぶことが可能です。

「マクマリー有機化学」は、官能基ごとに章分けされているため、有機化学で重要となる反応を整理しつつ勉強できます。

カラフルで、説明もわかりやすく、重要ポイントをおさえやすい構成になっています。

これから大学レベルの有機化学の勉強をはじめる初心者でも使いやすい構成になっており、3冊もありますが、短期間で有機化学を網羅できる教科書になっています。

「マクマリー有機化学」の対象者

「マクマリー有機化学」がおすすめな人
  • 高校レベルの化学の概要を把握している人
  • 基礎の基礎から大学レベルの有機化学を学びたい人
  • アウトプットの練習もして、確実に力をつけたい人

高校レベルの化学の概要を把握している人

「マクマリー有機化学」は、大学用ですので、高校レベルの化学は簡単に学習済みであることが望ましいです。

水素結合?価電子?孤立電子対?

初めて聞きました!

みたいな人は「マクマリー有機化学」を使って勉強していくことは難しいと思います。

このような人は、先に「高校レベルの化学」を学習しましょう。高校レベルの化学といっても、概要や基礎レベルを大雑把に把握しておけば問題ありません。

高校で化学を勉強し、ざっくり内容を把握していれば十分です。

基礎から大学レベルの有機化学を学びたい人

「マクマリー有機化学」は、説明がわかりやすく、イラストも豊富であるため、初学者でも勉強しやすくなっています

そのため、大学レベルの有機化学をはじめて学ぶ方にとてもおすすめです。

初心者におススメできる教科書用でありながら、マスターすれば、有機化学を一通り学ぶことができ、学部生レベルの研究であれば、十分通用するレベルに到達できます。

問題演習もやりたい人

「マクマリー有機化学」には、各章の終わりに練習問題が掲載されています。

有機化学をマスターするためには、「知識の理解・暗記(インプット)」の後に、「問題を解く(アウトプット)」ことが必須です。

「マクマリー有機化学」は、この「インプット」→「アウトプット」の流れが行いやすい構成になっており、有機化学をはじめて勉強する人でも効率よく実力を伸ばすことができる有用な参考書です。

「マクマリー有機化学」のメリット

「マクマリー有機化学」のメリットは次のようになります

「マクマリー有機化学」のメリット
  • 有機化学を短時間で一通り学べる
  • 官能基ごとの章分けとわかりやすい解説
  • 演習問題も豊富
  • 高度な有機化学を学ぶためのベースが完成する
  • サイズがコンパクト

有機化学を短時間で一通り学べる

「マクマリー有機化学」は、解りやすい解説で初心者でも理解しやすい教科書です。

さらに、有機化学の重要事項を原理からしっかり解説してくれます。

そのため、大学レベルの有機化学をはじめて学ぶ人にも十分使いこなすことができ、初めの1冊としてもおススメです。

読み進めやすい教科書であるため、短時間で有機化学を一通り学ぶことができます

官能基ごとの章分けとわかりやすい

「マクマリー有機化学」の特徴は、「各官能基ごとの章分け」と「わかりやすい解説」です。

「マクマリー有機化学」では、官能基ごとに章分けされているため、有機化学で重要となる反応を整理しつつ勉強できます。

さらに、「マクマリー有機化学」は、カラフルなイラストが豊富で説明もわかりやすく、重要ポイントをおさえやすい構成になっています。

そのため、これから大学レベルの有機化学の勉強をはじめる初心者でも、「有機化学」を理解しつつ効率的に勉強を進めることができます。

演習問題も豊富

「マクマリー有機化学」には、各章の最後に問題がたくさん載っています。そのため、たくさんの問題演習を行うことができます。

有機化学では、教科書の説明・解説を理解し、その後に問題演習を通してアウトプットを行うことが最も効率の良い学習法になります

「マクマリー有機化学」では、この最も効率の良い学習方法を自然と実践することができます。

高度な有機化学を学ぶためのベースが完成する

「マクマリー有機化学」をマスターすれば、有機化学の一通り学ぶことができます。

ただし、論文のような「高難易度な有機化学」までを抑えることはできません。

しかし、「マクマリー有機化学」をマスターすれば、こういった「高難度の有機化学」を学んでいくための土台が完成します。

何事においても言えることですが、有機化学においても「基本が大事」なので、有機化学初心者は「マクマリー有機化学」を使って土台作りに励みましょう。

サイズがコンパクト

一般的な「有機化学の教科書」はサイズの大きいものがほとんどです。

サイズが多きいため、持ち運びは大変ですし、寝転びながら読んだりすることもできません。

「マクマリー有機化学」はサイズがコンパクトで、持ち運びしやすいです。

また、サイズが小さいため、ふとした時にパッと開いて読むことができます。

有機化学を短時間でマスターするには繰り返し周回することが大事ですので、サイズがコンパクトで読み始めることに抵抗が少ない「マクマリー有機化学」を使えば、短時間で「有機化学」を習得することができます

「マクマリー有機化学」のデメリット

「マクマリー有機化学」はとても有用な教科書ですが、いくつかデメリットもあります。そのデメリットが次のようになります。

「マクマリー有機化学」のデメリット
  • 3冊もある
  • 解答が別売り、しかも英語
  • 説明されていない分野もチラホラ
  • 到達レベルはそこまで高くない

3冊もある

「マクマリー有機化学」は(上)(中)(下)から成る教科書であるため、3冊も勉強する必要があります。

また、解説・説明が丁寧で、問題数も多いことが「マクマリー有機化学」のメリットではありますが、これが同時にデメリットにもなります。

解説・説明が丁寧で、問題数が多いということは、必然的に量が多くなります。

量が多いため途中で挫折して舞う人が続出します。

また、有機化学を学び身につける上で最も大切な「繰り返し取り組む(周回)」ことがおろそかになりがちです。

「マクマリー有機化学」に取り組むと決めた人は、量が多く3冊も勉強することを覚悟した上で、途中であきらめることなく何度も周回しましょう。

解答が別売り、しかも英語

「マクマリー有機化学」は問題が多く記載せれているのですが、この解答が別売りとなっています。

しかも、問題は英語で解説されています。

問題を解いた後の答え合わせは必須ですので、解答は購入することが望ましいです。

「マクマリー有機化学」は、良い教科書なのですが、解答が別売りというのはマイナスポイントです。

ただし、別冊になっているくらいなので詳しい解説となっています。

英語で解説されていますが、しっかり読むことで、英語力の向上にも繋がります。

今後、英語の論文を読む必要ができた場合にも、スムーズに対応できるようになるので、頑張って読み込んでみましょう。

説明されていない分野もチラホラ

「マクマリー有機化学」は基礎~標準事項を網羅している教科書ですので、レベルの高い一部の分野に関する説明がありません

具体的には、「クロスカップリング」や「C以外の元素(SiやBなど)を含む化合物の性質や反応」などです。

実際の研究現場では、上記の分野についても勉強しておかないと、研究活動を行うことが厳しくなったりします。

そのため、よりレベルの高い有機化学を学びたい人は、後に説明する「マクマリー有機化学の次の参考書」にも取り組んでおきましょう。

到達レベルはそこまで高くない

ここまでで説明したように、「マクマリー有機化学」は有機化学の基本を一通り学べる教科書です。

あくまで「有機化学の基本」を学ぶための教科書ですので、到達レベルはそこまで高くない。

到達レベルは、「初歩的な有機反応を自分の力で考えられる」簡単な反応なら自分だけで考案実施可能「学部レベルの研究活動ができる」程度のレベルになります。

「高難度の実験をする必要がある人」、「自分で主体的に研究を進め、論文を執筆する人」は、もう1段レベルの高い教科書で勉強しましょう。

「マクマリー有機化学」の使い方

「マクマリー有機化学」の基本的な使い方は次のようになります。

「マクマリー有機化学」の使い方
  1. はじめの章を通読する
  2. 練習問題を解く
  3. 間違った問題の説明と解答を読み込む
  4. 間違った問題をもう1度解く
  5. 次の章に進む
  6. 最後の章まで進めたら、最初から周回する

はじめの章を通読する

まずは、初めの章を通読しましょう。初めて読む場合は、どこが重要ポイントか判断しづらいと思いますので、ざっと内容を把握することを目標にしましょう。

練習問題を解く

章を読み終えたら、章末の「練習問題」を解いていきましょう。問題として出題されている部分は、その章のキーポイントです。1で通読した内容を思い出しながら、解いていきましょう。

この際、どうしても思い出せない内容は、説明部分に戻って内容を確認しながら解いていくと、より効率が良いです。

まれに、説明を1章から最後の章まで通読し終えた後に、1章の問題から順に解いていく人がいますが、このやり方はおすすめしません。

「マクマリー有機化学」は分厚い教科書であるため、このやり方だと、最後の章を読み終えるころには第1章の内容はほとんど忘れていると思います。

そのため、章を読み終えるごとに、その章の問題でアウトプットし、知識の定着を図ることをおすすめします。

間違った問題の説明と解答を読み込む

2で間違った問題や説明部分に戻って確認しないと解けなかった問題に関連する説明と解答を入念に読み込みましょう。

2で間違った部分は、その章のキーポイント、かつ、あなたの弱点でもあります。

そのため、しっかり復習しましょう。

間違った問題をもう1度解く

2で間違った問題や確認しないと解けなかった問題を再度解きましょう。説明を読んだばかりなので、すぐ解けると思います。

すぐ解けないようであれば、内容理解が不十分です。

その場合は、説明と解答を徹底的に読み込みましょう。

次の章に進む

第1章の問題までマスターしたら、同様の手順で次の章を勉強しましょう。以降は全く同じやり方で進めていきましょう。

「マクマリー有機化学」は分量が多いので、挫折しそうになるかもしれませんが、途中でやめてしまうと何の意味もなくなってしまうので、根気強く地道に最後までやり切りましょう。

最後の章まで進めたら、最初から周回する

最後の章までやり終えたら、もう1度最初の章に戻り周回しましょう。

2周目は重要ポイントがどこであるか把握できていると思うので、重要ポイントを確認しながらテンポよく読めば十分です。

説明を読み終えたら、「練習問題」を解きましょう。

1度解いたことのある問題なのでそこまで詰まることなく進めていけると思います。

周回と聞くと大変に感じるかもしれませんが、2周目以降は1周目に比べてとても短時間で取り組めると思います。

このやり方で、最低でも3周はしてください。

「マクマリー有機化学」の到達レベル

「マクマリー有機化学」をマスターした際の到達レベルは次のようになります。

マクマリー有機化学」の到達レベル
  • 学部生レベルの研究を行うのに困らないレベルに到達
  • 難易度の高い有機化学を学ぶためのベースが完成する

学部生レベルの研究を行うのに困らないレベルに到達

「マクマリー有機化学」をマスターすれば、「学部生レベルの研究」「簡単な有機反応」を行う際には、困らないレベルになれます。

もちろん、「マクマリー有機化学」取り扱っていない分野の研究を行うことになる場合もあると思いますが、「マクマリー有機化学」で有機化学の基礎をしっかりと学んでおけば、その分野もすぐに理解でき、実施できるようになります。

難易度の高い有機化学を学ぶためのベースが完成する

前にも述べた様に、「マクマリー有機化学」は、「有機化学の基本」を一通り学ぶための教科書です。

そのため、論文のような「高難易度な有機化学」を理解できるまでには到達できません。

しかし、「マクマリー有機化学」をマスターすれば、こういった「高難度の有機化学」を学んでいくための土台が完成します。

「マクマリー有機化学」をマスターしておけば、「高度な有機化学」を学ぶ際にもスムーズに接続できます。

より「高度な有機化学」を学びたい人は、後で述べる「マクマリー有機化学の次」の教科書にも取り組んでおきましょう。

「マクマリー有機化学」の次

「マクマリー有機化学」をマスターして、さらに有機化学を深く学びたい人には、「ウォーレン有機化学」をおすすめします。

この「ウォーレン有機化学」までマスターすれば、「高度な研究を自分自身で行える」ことはもちろん、東大・京大の院試でさえ突破できるようになります。

「ウォーレン有機化学」は、レベルの高い教科書ですが、「マクマリー有機化学」をしっかりマスターした人であれば、十分取り組めるようになっています。

「マクマリー有機化学」では取り扱われていない「クロスカップリング」や「ケイ素の化学」などの新しい知識も身につけましょう。

「ウォーレン有機化学」までしっかり学習した後であれば、最新の論文も読みこなす力が身につきます。

有機化学を専門としたい人は「ウォーレン有機化学」までマスターしておくことをおすすめします。

次の記事で「ウォーレン有機化学」の概要などを説明していますので、是非ご覧ください。

「マクマリー有機化学」のまとめ

「マクマリー有機化学」はこれから大学レベルの有機化学を学んでいくための最初の1冊に最もおススメの教科書です。

最初の1冊におススメであるにもかかわらず、「有機化学の基本」を一通り網羅できます。

有機化学を学んでいく上で、「マクマリー有機化学」に書かれている知識は必須です。

これから有機化学を学んでいく人も、将来は有機化学者になりたい人も、まずは「マクマリー有機化学」をマスターし、有機化学の基礎知識を固めましょう。

「マクマリー有機化学」のまとめ
  • 大学レベルの有機化学の最初の1冊目におすすめ
  • 「有機化学の基本」を一通り網羅
  • 演習問題も豊富
  • 根気強く使おう

おすすめの大学の有機化学の教科書・ルートは次の記事で詳細を解説していますので、合わせてご覧ください。

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