【有機化学 基本の立体化学】立体化学を学ぶならこの教科書から！！

「有機立体化学」がややこしくて理解できない。用語も多すぎて混乱する。

一応、教科書で勉強したけれど、複雑な立体の問題になると全く理解できない。

有機化学を学ぶ人の中には、このような悩みを抱いている人も多いはず。有機化学の中でも「立体化学」の分野は少し異質です。他の分野と違って想像力が必要だったり、混同しやすい用語が多く出てきます。

しかし、有機化学において「立体化学」の考えは重要です。創薬化学、香料化学など様々な分野で「立体化学」の知識が必須になります。

しかし、一般的な教科書は「立体化学」の説明が薄かったり、わかりにくいものが多いです。「立体化学」をわかりやすく、短時間で学べる教科書がないかと探し、理想の教科書を見つけました。。

「有機化学 基本の立体化学」は初心者が「立体化学」の基礎・重要事項を学ぶのに最適な教科書です。この記事では「有機化学 基本の立体化学」の概要、メリット・デメリット、正しい使い方などを解説します。

「有機化学 基本の立体化学」の概要

「有機化学 基本の立体化学」の特徴は次のようになります。

「有機立体化学」は「基礎」をしっかり理解できていれば、応用的な知識や複雑な立体化学も簡単に理解できるようになります。そのため、「基礎」といって軽く見ずに、しっかり理屈を理解しておく必要があります。

「有機化学 基本の立体化学」は「立体化学の基礎事項・重要事項」だけに絞って解説された書籍です。この書籍自は、とても薄く、短時間で読了できます。しかし、この薄い本の中に「有機立体化学」の基本が詰め込まれています。とても薄いので、繰り返し読む返しやすく、知識の定着が図りやすい点も高ポイントです。

「立体化学」に不安を抱いている人は「有機化学 基本の立体化学」を使って「基礎力」を身に付きましょう。

「有機化学 基本の立体化学」がおすすめの人

以下に当てはまる人には「有機化学 基本の立体化学」がおすすめです。

「立体化学」がいまいち理解できていない人

一般的な教科書で一通り、勉強したけど「立体化学」がイマイチ理解できない、という人におすすめです。

「立体化学」は、他の分野と違って異質な部分があり、一般的な教科書では、説明がわかり肉語りします。「有機化学 基本の立体化学」は端的な説明で、混乱することが少ないため、「立体化学」が苦手な人には特におすすめです。

「立体化学」の基本事項を短時間で押さえたい人

「有機化学 基本の立体化学」では、「立体化学」の基礎・最重要事項に絞って解説がなされているため、短時間で学習を完了することができます。

「立体化学」の分野では「基礎」を完璧にすることが何より重要です。「基礎」をしっかり理解できていれば、応用的な知識や複雑な立体化学も簡単に理解できるようになります。

できるだけ手早く「立体化学」を学びたい人にはとてもおおすすめの書籍です。

「有機化学 基本の立体化学」の良い点

立体化学の基礎事項に絞って解説されている

一般的な教科書では、色々な分野（命名方法、有機反応とその機構、構造解析など）がごっちゃになって解説されています。一方、「有機化学 基本の立体化学」では、有機化学を学ぶ上で不可欠な「立体化学の最重要事項」のみが解説されています。

そのため、「有機化学を勉強しても立体化学だけはどうも腑に落ちない」または「立体化学に関する用語や原理を上手く整理できていない」といった「有機立体化学」に苦手意識を持つ人が読むには最適の本です。

「基礎のみ」を解説と聞くと網羅性に不安を感じるかもしれませんが、前述のように、「有機立体化学」の分野は基礎をしっかり理解できれば、応用的な知識や複雑な立体化学も理解できます。また、経験上、有機立体化学に苦手意識を持つ人は、基礎をしっかり学びきれていない場合がほとんどです。

「有機立体化学」に苦手意識を持つ人は「有機化学 基本の立体化学」を読んでみることを強く推奨します。

ページ数が少ない

「有機化学 基本の立体化学」はかなり薄い教科書です。薄いからこそ、知識の定着に不可欠な「周回」がやり易いです。

分厚い教科書だと、最後まで読み終わる頃には、最初の内容を忘れているといったことが起こります。本書は薄いため、周回が容易で知識の定着が図りやすいです。ページ数は少ないですが、重要事項は網羅されているので、安心して使用ください。

練習問題もあり

有機化学の勉強において、教科書を読む（インプット）だけでは、応用の効く知識は定着しません。必ず、問題を解く（アウトプット）必要があります。

「有機化学 基本の立体化学」には練習問題が掲載されています。薄い教科書にもかかわらず、インプットだけでなく、アウトプットの練習もできるので大変おすすめの教科書です。

Kindle Unlimitedで読める

「有機化学 基本の立体化学」は「Kindle Unlimited」で読むことが可能です。

「Kindle Unlimited」に登録している人は、実質タダで読むことができます。「Kindle Unlimited」は、月額1000円で有用な本をたくさん読むことができるので、登録することをおすすめします。

Kindle Unlimitedの無料体験

スマホでスキマ時間に反応機構の勉強・復習をするのに最適

「有機化学 基本の立体化学」は電子書籍でも販売されています。「Kindle Unlimited」に登録している人も電子書籍が読めます。

多くの本はスマホで読むと文字が小さくなりすぎて、読みにくくなりますが、本書はシンプルな構成で構造式と説明が大きく書かれているので、スマホでも読みやすいです。電子書籍版をスマホに入れておけば、スキマ時間に反応機構の勉強・復習をすることができます。

復習した回数だけ知識が定着するので、スキマ時間にスマホで復習できるのは嬉しいポイントです。スキマ時間を使って反応機構の勉強をしたい人はスマホに「有機化学 基本の立体化学」を入れておきましょう。

「有機化学 基本の立体化学」の悪い点

詳細な解説がない

「有機化学 基本の立体化学」には詳細な解説はありません。人によっては説明不足に感じるかもしれません。

というのも「有機化学 基本の立体化学」は最重要事項だけを端的に解説していることが売りの教科書なので、これは仕方のない事です。

本書だけでは、どうしても理解できない部分がある場合はネット検索などで知識を補完すれば問題ないと思います。

研究者レベルには到達できない

「有機化学 基本の立体化学」は最重要事項だけを解説したものなので、身に付く知識は基礎レベルの事項のみです。研究者レベルに到達するには、「有機反応の立体選択性」などが解説された応用的な教科書を勉強する必要があります。実際、大学院での研究や創薬メーカーの研究では「有機反応の立体選択性」の知識が必須です。

ただし、前述のように「立体化学」の分野は「基礎」を完璧に身に付けることが何よりも重要です。「基礎」が完璧なら発展的な内容（有機反応の立体選択性）も簡単に理解することができます。その「基礎」を身に付けるために「有機化学 基本の立体化学」は最適な教科書です。

「有機化学 基本の立体化学」の到達レベル

定期テストは余裕

大学の定期テストを突破するためだけなら、「有機化学 基本の立体化学」を勉強しておけば十分対応できます。

「有機化学系の研究室に進むつもりはないから、定期テストだけ突破できれば十分！」という人にも「有機化学 基本の立体化学」はおすすめです。

院試レベルの問題を解くための基礎が完成

「有機化学 基本の立体化学」を完璧にすれば、院試の「立体化学」の問題の半分くらいは正答できるようになります。

残り半分を正答できるようになるには、もう少し高レベルの教科書で「有機反応の立体選択性」なども勉強しておきたいところですが、「有機化学 基本の立体化学」を完璧できれば、「基礎力」が完成するので、より高レベルの教科書も短時間で学習することができます。そのため、「有機化学 基本の立体化学」は、大学院入試を受ける予定の人が「基礎固め」として使うのもおすすめです。

「有機化学 基本の立体化学」の使い方

「有機化学 基本の立体化学」の基本的な使い方は次のようになります。

最初から読んでいく

「有機化学 基本の立体化学」を最初のページから読んでいきましょう。各ページがシンプルに解説されているので、短時間で読めると思います。

途中出題される問題を自分の力で解く

「有機化学 基本の立体化学」では、途中で問題が出題されます。この問題は必ず自分の力で解きましょう。この問題を全問自分の力で解けるようになることを目標として下さい。

解答が理解できなければ、教科書で調べる

問題を自分で解けなかった場合は、本書の該当箇所に戻ってしっかり復習しましょう。それでも理解できない場合は、別の教科書またはネット検索で納得できるまで調べましょう。

最後まで読んだら、最初から周回する

１周終わったら、終わりではありません。もう１度最初から、周回しましょう。

２周目以降は、かなり短時間で周回できるようになっていると思います。最低でも３周はしましょう。

時々復習する

上記の手順で学習が終えたら、１ヶ月に１回程度でいいので、定期的に復習するようにしましょう。知識は時間が経つと抜けていくので、時折復習を行い、知識を定着させましょう。

上記でも述べましたが、スマホに本書を入れて置けば、空いた時間に読み直すことができます。それだけでも十分な復習になります。

「有機化学 基本の立体化学」の次

「有機化学 基本の立体化学」の学習を終え、さらに発展的な内容も勉強したい人は下記の問題集に取り組んでください。

「ウォーレン有機化学」では、より難易度の高い「立体化学」の事項が解説されています。この教科書はかなり難易度の高い教科書ですが、取り組めば確実に力が付きます。とくに「有機化学 基本の立体化学」では取り扱われていない「反応時の立体選択性」についても詳しく解説されているので、その部分だけでも読む価値があります。「有機化学 基本の立体化学」をしっかりマスターできていれば、「ウォーレン有機化学」も簡単に理解できると思います。

下記の「有機反応の立体選択性」もおすすめの教科書です。

「有機反応の立体選択性」では、「有機化学 基本の立体化学」で取り扱われていない「立体選択性」に焦点を絞って解説した本です。非常におすすめの本ですが、残念ながら、今は絶版となってしまったようなので、欲しい人は、アマゾンやメルカリで中古品を購入して下さい。

「有機化学 基本の立体化学」のまとめ

この記事では「有機化学 基本の立体化学」について解説しました。

「立体化学」は合成化学の色々な分野で使われている、重要な知識です。「立体化学」の分野は、基礎が何よりも大事です。基礎を疎かにしたまま、先に進んでも必ずわからなくなります。ただし、基礎をしっかり完成させれば、応用的な内容も簡単に理解できるようになります。

「有機化学 基本の立体化学」は「基礎」を固めるのに最適な教科書です。まずは、「有機化学 基本の立体化学」で「基礎」を確立しましょう。