教科書を一通り読み終わったから総復習したい!でも分厚い教科書をもう一度読むのは大変!
教科書の内容を復習しつつ、一歩上のレベルの事項も学びたい!
教科書を読み終わった人・講義を受けたばかり人の中には、このような悩みを持っている人も多いと思います。
分厚い教科書を読み切ったとしても、最初の頃に読んだ内容は忘れているものです。教科書を一通り読んで、有機化学の理論や考え方を理解できたら、次は知識が定着するように復習をする必要があります。
ただし、分厚い教科書をもう一度読むのは大変です。時間効率を考えると、超基礎的な考え方は省いて、重要事項や要点を復習する方が良いです。この時、可能ならただ単に復習するだけでなく、ついでに一段上のレベルまで学習できるとさらに効率が良くなります。
そんな時に最適な教科書が下記です。
この「知っておきたい有機反応100」は要点を短時間で確認できるハンドブックで、一般的な教科書よりレベルの高い事項まで網羅されています。比較的レベルのこの記事では「知っておきたい有機反応100」とはどんな本か?難易度・メリット・デメリットなど紹介します。
「知っておきたい有機反応100」の概要・特徴
「知っておきたい有機反応100」の特徴は次のようになります。
| 難易度 | 標準~上級 |
| 解説 | 簡潔 基礎事項は理解していないと読みづらい |
| 到達レベル | かなり高い 別途問題演習もすれば難関大院試にも対応可能 |
| 独学しやすさ | ★★★☆☆ |
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
- 優秀なハンドブック
- 一般的な教科書よりレベル・網羅性高め
- 解説は端的で、初学者には読み進めづらい
「知っておきたい有機反応100」は、有機化学のハンドブックのような本です。本のサイズはコンパクトですが、ほぼ全ての重要事項が網羅されています。教科書を読み終わった後の復習用教材として使えますし、復習したい個所を目次から探して、確認・復習するのにも使える便利な教科書です。悠長な解説は一切なく、重要事項のみに絞ってあるため、短時間で読み切ることができます。
また、マクマリー有機化学やボルハルトショワー現代有機化学では解説されていない分野も収録されており、大学の講義で使われる一般的な教科書より一段レベルの高い教科書です。
ただし、コンパクトな本であるため、ひとつひとつの解説がそこまで丁寧ではなく、これから有機化学の学習を始めるという人には読み進めづらいと思います。
「知っておきたい有機反応100」の難易度
- 一般的な教科書より高難度
- 一般的な教科書より網羅性も高め
「マクマリー有機化学」や「ボルハルトショワー現代有機化学」は定番の教科書で多くの方が使っている教科書だと思います。「知っておきたい有機反応100」はこれらの定番教科書より難易度が高く、深い部分まで解説されている事項が多いです。
加えて、「知っておきたい有機反応100」は、定番教科書では解説されていない分野についても収録されており、網羅性についても定番教科書より高いです。
ただし、解説が深く、他の教科書で扱われていない分野も解説されているため、読み進める難易度も比較的高めです。
「知っておきたい有機反応100」の対象者
- 定番教科書を読み終わった人
- 重要事項を短時間で総復習したい人
- 標準以上の知識を身につけたい人
定番教科書を読み終わった人
「知っておきたい有機反応100」は比較的レベルの高い教科書であり、解説が端的であるため、読み進めるには基礎的な知識をある程度把握できていることが望ましいです。そのため、定番教科書を良い終わった人、大学の講義で基礎をしっかり学習した人であれば、有機化学の基礎や考え方を把握できていると思うので「知っておきたい有機反応100」に取り組めると思います。
逆に、解説が端的すぎるため、初学者の方にはあまりお勧めしません、初学者の方には定番教科書から学習を始めることをおすすめします。下記記事で紹介している中級レベルの教科書を先に学習することをおすすめします。

重要事項を短時間で総復習したい人
教科書の内容を短時間で復習したいという人にも「知っておきたい有機反応100」はおすすめできます。「知っておきたい有機反応100」はコンパクトで分量が少なく、網羅性が高いので、短時間で復習するのに最適な教材です。また、一般的な教科書よりレベルの高い事項まで解説されているので、復習のついでに新たな知識を得ることもできます。
コンパクトで分量が少ない分、一つ一つの解説がそこまで丁寧ではないので、最初の1冊として読むのはおすすめしません。必ず一般的な教科書で有機化学の概要と基礎を把握した後に読むようにして下さい。
標準以上の知識を身につけたい人
「知っておきたい有機反応100」は大学の講義で使われる定番の教科書よりも網羅性と難易度の高い教科書です。そのため、定番教科書以上の知識を得たという人や周りに差をつけたいという人にはおすすめの1冊です。
「知っておきたい有機反応100」の良い点・メリット
- 短時間で有機化学の重要事項を総復習できる
- 定番教科書よりレベルの高い知識が身につく
- 辞書的にも使える
- 教科書を開くのが億劫にならない
- 医薬品の知識も少し手に入る
短時間で有機化学の重要事項を総復習できる
「知っておきたい有機反応100」はコンパクトで分量が少なく、網羅性が高いので、基礎事項を短時間で総復習です。また、一般的な教科書よりレベルの高い事項まで解説されているので、復習のついでに新たな知識を得ることもできます。
基礎を確認したい、ついでにより深い知識も身につけたいという人には最適な教科書です。
定番教科書よりレベルの高い知識が身につく
「知っておきたい有機反応100」は一般的な教科書よりレベルの高い事項まで解説されています。また、定番教科書では扱われていない分野についても解説されています。
そのため、「知っておきたい有機反応100」に取り組めば、定番の教科書より一歩レベルの高い知識を身につけることができます。
辞書的にも使える
「知っておきたい有機反応100」は、反応ごとの章立てで構成されており、各事項が短くまとめられています。短くまとめられているの関わらず、網羅性は高いです、
そのため「復習したい個所を目次から探す」→「確認・復習」というような辞書的な使い方もできます。手元の置いておくと何かと便利な一冊です。
教科書を開くのが億劫にならない
一般的な教科書はサイズが大きく、開くのが億劫になりがちです。
一方「知っておきたい有機反応100」は、サイズがコンパクトなため、寝転びながらでも読むことができます。このように気軽に読み始められるというのは、学習のハードルが大きく下げてくれるので大変おすすめです
医薬品の知識も少し手に入る
「知っておきたい有機反応100」、少しですが医薬品に関する解説もされています。そのため、医薬品の知識も一緒に得たいという人・薬学部の人には特におすすめです。
「知っておきたい有機反応100」の悪い点・デメリット
- 最初の1冊には使えない
- 問題演習がない
- 有機化学系・薬学系以外にはオーバースペックかも
最初の1冊には使えない
「知っておきたい有機反応100」は解説がそこまで親切ではなく、比較的端的です。そのため、最初の1冊目に読み進めるのはハードルが高いと思います。
あくまで、基礎を学習した後に復習を兼ねて読み進めることをおすすめします。基礎を得たい人は下記記事を参考にして下さい。最低でも初級レベルの教科書、できれば中級レベルの教科書を一通り読み終わった後に「知っておきたい有機反応100」に取り組むことをおすすめします。

問題演習がない
「有機化学」の知識を効率よく吸収するためには「教科書で知識をインプット」→「問題演習を通してアウトプット」の流れで学習を行う重要です。
しかし「知っておきたい有機反応100」は問題演習が付いていません。したがって、上記の流れでの学習ができません。このデメリットを補うためには、次の「使い方」を参考にしてください。
有機化学系・薬学系以外にはオーバースペックかも
「知っておきたい有機反応100」は、かなりレベルの高い事項まで網羅している教科書です。そのため、単位の取得が目的という人や基礎事項だけ学べれば良いというような人にオーバースペックだと思います。
そのような人は、下記記事の「初級レベル」の教科書を学習すれば十分だと思います。

「知っておきたい有機反応100」の使い方
- 一般的な教科書の内容を身につける
- はじめの章を読む
- その章を読み終わったら、学んだ内容を思い出す
- もう一度その章を読み、思い出せなかった内容を覚える
- 次の章に進む
- 最後の章まで進めたら、最初から周回する
一般的な教科書の内容を身につける
「知っておきたい有機反応100」は、一般的な教科書より解説が丁寧ではなく、レベルも高いため、最初の1冊として読むにはおすすめできません。そのため「知っておきたい有機反応100」に取り組む前に、まずは大学の講義で使われるうような定番教科書で基礎的な知識と有機化学の考え方を身につけましょう。
どの教科書を使えば良いか迷うという人は、下記記事で紹介している初級または中級レベルの教科書をおすすめします。

はじめの章を読む
他の教科書で、基礎知識を身につけたら、「知っておきたい有機反応100」の最初の章をざっと読んでいき、内容・流れを掴みましょう。「知っておきたい有機反応100」には、色々な反応や機構がでてきます。反応式・反応機構を中心にしっかり記憶するように意識しながら読み進めましょう。
その章を読み終わったら、学んだ内容を思い出す
読み終わったら、その章で学んだことを思い出しましょう。できれば、紙に学んだ内容(反応式、反応機構)を思い出しながら書き出していきましょう。
この作業を行う理由は「知っておきたい有機反応100」に問題付属していないからです。知識を効率よく吸収するには「教科書を読むことでインプット」→「問題演習を通してアウトプット」が重要です。教科書を読むだけでは知識はほとんど頭に残りません。
「知っておきたい有機反応100」には問題がないので、問題演習を通したアウトプットができません。そこで、アウトプットの練習として、上記のように「思い出しながら紙に書く」を行っていきます。この勉強方法は「脳」に負担がかかるので大変な作業ですが、その分、効果は抜群です。
教科書を読んだだけで満足しないようにしましょう。
もう一度その章を読み、思い出せなかった内容を覚える。
上記の方法で、思い出せなかった事項は改めて内容を確認し、暗記するように努めましょう。
もちろん、覚えた後は、何も見ずに思い出しながら紙に書いて、覚えているか確認して下さい。
次の章に進む
上記の方法で学習を進めたら次の章に進みましょう。次の章でも同様の方法で進めてください。
最後の章まで進めたら、最初から周回する
最後の章まで終わったら、最初から周回しましょう。1周ですべて理解できる人はいないので、必ず周回をするようにしましょう。
「周回」は地味でめんどくさい作業ですが、「周回」によって知識が定着します。2周目以降は、1周目の半分以下の時間・労力で進めていくことができるので、めんどくさがらず、最低でも3周は周回してください。
3周することろには大部分の知識が頭に定着します。
「知っておきたい有機反応100」の到達レベル
「知っておきたい有機反応100」を学習した後の到達レベルは下記のようになります。
- 問題演習を行えば、難関大の院試も突破可能
- 研究を行うための十分な知識が得られる
「知っておきたい有機反応100」を学習すれば、必要な知識は十分得られます。
大学院入試を控えている人は、過去問や問題集で問題演習を行えば、十分に院試を突破できるようになります。また、「知っておきたい有機反応100」をしっかり学習すれば、研究を行うために必要な知識も十分身につくので、研究室に所属してからも問題なく研究を行うことができます。
おすすめの問題集は下記記事で紹介しています。

「知っておきたい有機反応100」の次
「知っておきたい有機反応100」をマスターすれば、標準以上の知識が身につきます。多くの人がこのレベルで十分ですが、よりレベルの高い知識を身につけたい人・研究者を目指す人には下記の教科書で更にレベルの高い知識を学習することをおすすめします。
「大学院講義有機化学」は、国産の教科書の中では、最もレベルが高く網羅性の高い教科書です。ほとんど全ての反応(マニアックな反応まで)が網羅されているといっても良いです。研究者を目指す人には必ず役に立つ教科書なので是非、取り組んで下さい。

「知っておきたい有機反応100」のまとめ
この記事では「知っておきたい有機反応100」を紹介しました。「知っておきたい有機反応100」の特徴は下記です。
| 難易度 | 標準~上級 |
| 解説 | 簡潔 基礎事項は理解していないと読みづらい |
| 到達レベル | かなり高い 別途問題演習もすれば難関大院試にも対応可能 |
| 独学しやすさ | ★★★☆☆ |
| おすすめ度 | ★★★★☆ |
- 優秀なハンドブック
- 一般的な教科書よりレベル・網羅性高め
- 解説は端的で、初学者には読み進めづらい
「知っておきたい有機反応100」はレベルの高いハンドブックです。この1冊を極めれば、院試に必要な知識が得られることはもちろん、ラボに入ってからも十分にやっていける知識が身につきます。
「知っておきたい有機反応100」は、初めの1冊に使うには難易度が高すぎますが、一度教科書を読んだ、講義で基礎を学んだという人には、最適な復習教材になります。また、レベルや網羅性も一般的な教科書より高いので、復習しつつより高レベルの事項も学ぶこともできます。
より高レベルを目指す人・研究者を目指す人は、復習もかねて「知っておきたい有機反応100」に取り組んでみることをおすすめします。

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