教科書の反応機構を暗記するだけになってしまっている
初見の反応でも反応機構を予想できるようになりたい
有機化学で最も重要なことは「反応機構を書けるようになること」です。反応機構が書ければ、初見の反応でも生成物を予想できるようになります。自分の研究テーマを進める上でも「反応機構を書く力」は大きな武器になります。優秀な研究者は、例外なく、反応機構を深く理解しており、「反応機構を書くこと」が得意です。
しかし、反応機構を書く力は、教科書の巻矢印(電子の移動)を単に暗記するだけでは身につきません。電子の動きを理解しないと、反応機構を書けるようにはなりません。
「反応機構の書き方の本質」を理解するためには、「有機反応機構の書き方」がおすすめです。
この記事では、「有機反応機構の書き方」の概要・レベル・使い方を紹介します。
「有機反応機構の書き方」の概要
参考書「有機反応機構の書き方」の特徴は次のようになります。
| 難易度 | 標準~高難度 |
| 解説 | 丁寧 |
| 到達レベル | 初見の反応でも予想できるようになる 旧帝大院試も突破可能 |
| 独学しやすさ | ★★★★★ |
| おすすめ度 | ★★★★★ |
- 反応機構の書き方丁寧に解説してくれる本
- 初見の反応でも反応機構がわかるようになる
- 問題演習豊富
「有機反応機構の書き方」はその名の通り、反応機構を解説した教科書で、有機反応における電子の動きをとても丁寧に解説してくれます。本書を学習することで、電子の動きを理解できるようになるので、初見の反応でも反応機構が予想できるようになります。
初見の反応の反応機構を予想できるようになれば、大学の定期テストはもちろん、旧帝大院の院試などの難易度の高い試験でも突破できるようになります。研究する段階になっても、「新規反応を発見できる」、「望まぬ副反応を抑える反応条件が予想できる」といったことができるようになります。
「有機反応機構の書き方」には、反応機構の書き方の説明だけでなく、練習問題も豊富に記載されています。有機化学の力を効率よく伸ばすには、「教科書でのインプット」→「練習問題でのアウトプット」という流れが最適です。「有機反応機構の書き方」はインプットからアウトプットまで行える有用な書籍です。
「有機反応機構の書き方」は、難関試験の突破や優秀な研究者になるためのノウハウが詰まった良書です。
「有機反応機構の書き方」のメリット
- 反応機構の書き方(電子の動き)を理解できる
- 練習問題でアウトプットできる
- カバー範囲が広り
反応機構の書き方(電子の動き)を理解できる
一般的な教科書を使って勉強していると、反応の機構を単純に暗記するだけで終わってしまう場合が多いです。代表的な反応の機構を単に暗記するだけでは、応用力のない知識しか身につきません。
「有機反応機構の書き方」は、反応機構の書き方(電子の動き)の本質を丁寧に分かりやすく解説してくれます。本書を使って正しく学習すれば、初見の反応にも適用できる応用の効く力が必ず身につきます。
練習問題でアウトプットできる
「有機反応機構の書き方」では、反応機構の書き方の解説の後に、練習問題が載っています。反応機構の理論をインプットした後に、「練習問題」でアウトプットできるので、知識の定着が非常に良いです。
「練習問題」の中には、難易度の高いもの・旧帝大の院試レベルのものも多く含まれています。このレベルの反応機構も書けるようになれば、院試はもちろん、研究でも通用するレベルに到達できるので、「練習問題」を積極的に活用しましょう。
カバー範囲が広い
学部レベルの教科書では「ペリ環状反応」や「遷移金属反応」は扱っていないことが多いですが、「有機反応機構の書き方」ではこれらの分野についても解説されています
「ペリ環状反応」や「遷移金属反応」は、院試やラボでは当たり前のように使われます。そのため、大学院を目指す人や研究者を目指す人は、必ずマスターしておきたい反応です。
「有機反応機構の書き方」は、学部レベルでは学ばないような反応についても詳しく解説してくれており、とても網羅性が高い教科書です。
「有機反応機構の書き方」のデメリット
- 練習問題の解答がweb上にある(英語)
- 量が多い
- 説明がやや堅い
「練習問題」の解答がweb上にある(英語)
「有機反応機構の書き方」には、練習問題が多く掲載されていますが、その回答がネット上に公開されています。しかも、解答は英語で記載されています。
問題を解くたびに、その都度ネットで答えを探すのは面倒です。解答ページをブックマークしておいて、少しでも解答を見やすいようにしておきましょう。
解答が英語で書かれていますが、研究者に英語は必須なので、解答くらいは英語で読めるようになることをおすすめします。
量が多い
「有機反応機構の書き方」は300ページを超えるページ数があります。出てくる反応例もたくさんあります。そのため、最後までやり切るのは、根気が必要です。しかも、こういった本は1周するだけで、知識が完璧に定着することはあり得ません。最低でも3周以上する必要があります。
「有機反応機構の書き方」を使う場合は、このとんでもない量を根気強くやり切る覚悟が必要です。ただし、「有機反応機構の書き方」をしっかり周回すれば、反応機構の本質が理解できるので、根気強くやり切る価値は十分にあります。
説明がやや堅い
大学レベルの教科書・参考書の多くがそうですが、「有機反応機構の書き方」も説明がやや堅いです。
他の大学レベルの教科書・参考書の教科書も説明が固い日本語なので、「有機反応機構の書き方」特有の弱点ではありませんが、デメリットとして挙げておきます。
ただし、有機化学の研究者になると、もっと堅い日本語の説明を読んでいくことになります。将来、有機化学の研究者になりたい人は、将来の練習も兼ねて「有機反応機構の書き方」を読み込むのも良いと思います。
「有機反応機構の書き方」がおすすめの人
これまでに述べた概要・メリット・デメリットを踏まえて、参考書「有機反応機構の書き方をおすすめしたい人を紹介します。
- 標準レベルの有機化学を学習済みの人
- 院試を受ける予定の人
- 反応機構をマスターしたい人
標準レベルの有機化学を学習済みの人
「有機反応機構の書き方」は、難易度の高い教科書ですので、大学標準レベル(大学での定期テストレベル)の有機化学を勉強済みであることが望ましいです。
下記記事で紹介している「中級レベル」の教科書まで学んだ後に「有機反応機構の書き方」の学習を開始すると読み進めやすいと思います。

院試を受ける予定の人
「有機反応機構の書き方」は難易度の高い院試を受ける人は取り組んでおくべき参考書です。旧帝大の大学院を受験する人であれば、「有機反応機構の書き方」のレベルの問題は解けるようになっておくべきです。
「有機反応機構の書き方」を解けるようになれば、旧帝大レベルの院試にも臆せず立ち向かうことができるようになります。
反応機構をマスターしたい人
「有機反応機構の書き方」は有機化学の研究者を目指す人は絶対取り組んでおきたい参考書です。
「有機反応機構の書き方」は難易度の高い教科書ですが、その分、到達レベルも高いです。有機化学の研究者になりたい人は、このレベルの知識はマスターしておくべきです。
「有機反応機構の書き方」の使い方
- はじめの章を通読する
- 例題を理解する
- 問題を解く
- 章末問題を解く
- もう1度その章を通読&問題を解く
- 次の章に進む
- 最後まで終わったら周回する
はじめの章を通読する
「有機反応機構の書き方」をはじめから読んでいきましょう。反応機構を書くためのポイントがたくさん説明されているので、そのポイントを抑える感覚で読んでいきましょう。
例題を理解する
「有機反応機構の書き方」を読んでいくと、例題がたくさん出てきます。この例題を用いて反応機構の考え方を説明してくれます。この「丁寧な反応機構の書き方の説明」が本書の大きな特徴です。
この説明を、単純に暗記するのではなく、理屈を理解できるまで読み込みましょう。例題を用いて説明されている「反応機構の理屈」をしっかり理解すれば、全ての有機反応の反応機構を書けるようになります。
問題を解く
例題の後には、基本的に問題が載っています。この問題は絶対に解いていきましょう。
この問題を解く際は、例題で学んだ理屈を意識しながら解いてきましょう。この「問題」には難易度高めの問題も含まれています。例題をしっかり理解できていれば、解ける問題ばかりですので、頑張って挑戦しましょう。
解けない問題は、解答と説明部分を確認し理屈を理解し、再度解きましょう。
章末問題を解く
「有機反応機構の書き方」には、各章の終わりに「章末問題」があります。この章末問題も解きましょう。
この章末問題も難易度が高いですが、全問理解できるまで何度でも挑戦しましょう。解けない問題は、解答と説明部分を確認し、理屈を理解し、再度解き直しましょう。
もう1度その章を通読&問題を解く
章末問題を解いた後は、もう1度その章を読み込みましょう。その章をもう1度読み込むことで、「反応機構の書き方の理屈」がもっと深く理解できるようになります。
2回目なので、短時間で通読できます。もちろん、途中の「例題」「問題」「章末問題」も解きましょう。
次の章に進む
2回目の通読が完了したら、次の章に進みましょう。次の章以降もこれまでと同様の手順で進めていきましょう。
最後まで終わったら、周回する
「有機反応機構の書き方」は1周したら終わりではありません。何周も周回して初めて、知識が定着します。
1周して満足することなく、最低でも3周以上しましょう。3周と聞くと大変に感じると思いますが、2周目以降は短時間で周回可能です。
「有機反応機構の書き方」の次
「有機反応機構の書き方」をマスターすれば反応機構を書くためのベースは完成しています。後は、どんどん演習を積んでいきましょう。
演習を積むためには、「演習で学ぶ有機反応機構」がおすすめです(通称:福山本)
「演習で学ぶ有機反応機構」は基礎~高難度の反応機構の問題が網羅されています。基礎レベルの問題は「有機反応機構の書き方」は復習がてら、難易度の高い問題はより高いレベルを目指すために取り組みましょう。
「演習で学ぶ有機反応機構」の問題を解く際は、「有機反応機構の書き方」を手元の置いて、随時、理論を確認しながら学習を進めることをおすすめします。
「演習で学ぶ有機反応機構」は下記記事で紹介しているので、是非ご覧ください。

「有機反応機構の書き方」のまとめ
この記事では「有機反応機構の書き方」の特徴を解説しました。
- 反応機構の書き方丁寧に解説してくれる本
- 初見の反応でも反応機構がわかるようになる
- 問題演習豊富
有機化学を学んでいく上で、反応機構を書けるようになることは必須のスキルです。そのくらい、反応機構は有機化学において重要なことです。反応機構を得意にすれば、自身の研究を1段レベルアップできます。
「有機反応機構の書き方」は、反応機構を理解するための最適な参考書です。難易度は高めですが、網羅性も高く、取り組む価値のある教科書です。
将来的に有機化学を仕事にしたい人、既に有機化学を仕事にしているけれど、反応機構を書けない人は、「有機反応機構の書き方」で反応機構を学んでいきましょう!





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